タコについて考えたこと

タコの足は、切っても切ってもまた生えてくるということを何かで聞いた。
まるでトカゲの尻尾のように、ピンチの時には切り離して自分は逃げる。
そういえばイカも足が切れるらしい。
だから、最近の深海ダイオウイカが水揚げされるとき、触手がなかったり、逆に触手だけが見つかったりするのだ。

けれども私が今言いたいのはそんな尻尾きりの話ではない。
タコの足のことである。

私は水族館が好きでよく行くのだが、かならずといって良いほど展示されているのがミズダコである。
昔親と一緒にどこだったかの水族館に行ったとき、タコ好きの父親がそのミズダコの前で、「うまそうだ」と言ったときにこの人はどこをみてうまそうだと思ったのだろうかと疑問に思ったものだ。
こののんびりと漂うように移動して、吸盤でガラスに張り付いてのそのそ動いているまさに今生きているこのタコの前で「うまそう」と思うなんてなかなかに神経が太い。

それを聞きながら、なんとなくタコを眺めていたときにタコの足の話を思い出した。
切っても切っても生えてくる足。
それなら、このタコを一匹飼っていれば、いざというときに足をいただけるな。
またそのうち生えて来るし。

と、そこまで考え至ったとき我ながらぞっとした。
私はいざという時に他の生き物を飼い殺すような真似ができるということだ。

魚をさばくときでさえ申し訳なく思うような気がしているくせに、生きているほかの生き物を、食べるために飼おうとするなんてまったくの矛盾だ。
先だって神経が太い、とあきれた父親よりも具体的で冷徹なのが自分だった。
生きていくというのはこういうことか、と心寒い気がした。

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